COLUMN 2017年11月15日

【飛び出せ! 東大発ベンチャー】POL 理系学生と企業をマッチング

写真はPOL提供

 

 研究者がより研究に専念できるように。そんな思いので現役東大生の加茂倫明さんがPOLを立ち上げたのは2016年9月のことだった。POLはテクノロジーを用いて研究室の課題解決を実現したいという思いで事業を展開している。

 

 POLが提供しているのは「LabBase」という学生と企業のマッチングサービス。研究に集中しながら、就職活動を円滑に進められるようにするサービスだ。学生が自分の研究内容やスキル、実績などをプロフィルにあらかじめ書いておくと、それを見た企業が学生をスカウト。学生側は、自分の研究やスキルを活かした就職活動が簡単にできるという。

 

 「LabBase」には現在3000人以上の学生が登録しており、多くは国立大学の理系学生だ。対して企業側の利用は、パナソニック、ホンダ、住友化学、ヤフー、アマゾンなど約40社に上る。トップレベルの理系学生が良い待遇を得られる企業を厳選しているという。ただ「そもそも少子化などの影響で人手不足が進み、売り手市場といわれていますが、特にAIなど理系の一部の業界では競争がさらに激しくなっています」。

 

 理系学生は研究の多忙さなどから、あまり就職活動に積極的ではなく、企業側もどのように学生ににアプローチできるか不明確だった。そんな中「LabBase」は理系学生と企業のマッチングを実現。あまり就職に積極的でなかった学生の側も就職活動に時間を割くことなく就職先を決め、目の前の研究により専念できるようになった。

 

写真はPOL提供

 

 加茂さんが起業を志したのは高校2年生のとき。祖父が亡くなった経験を受け、「自分もどうせ死ぬなら、死後まで良い影響を与えられるようになりたい」と思うようになった。加茂さんにとって、その手段は起業という選択だった。

 

 「今後は就職活動にとどまらず、アカデミアの課題全般を解決したい」と加茂さん。「LabBase」に給付型奨学金を簡単に検索できる機能や、研究室選びをサポートする機能を搭載するなど、就職活動に加え、研究生活を手助けするサービスを展開したいと話す。

 

 「自分がやりたいことをやるべきだと思います。もしそれがなかったら、まずは自分が興味を持ったことをやるのがいいと思います」。理系学生の「やりたいこと」を支える。それこそ加茂さんの「やりたいこと」なのだ。

(張喜植)

 

加茂倫明(かも・みちあき)さん (代表取締役CEO)

 教養学部在学中。ベンチャー企業数社での長期インターンを経験したのち、2016年9月にPOLを設立。

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