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2016年2月10日

【続報】東大初の推薦入試 記者会見で「手応え感じた」

 東大で初の実施となった2016年度推薦入試の最終合格者が10日正午ごろ、東大のウェブサイトで発表され、同日記者会見が実施された(結果速報はこちら)。全学部・学科合わせて77人の合格者のうち、男子が62.3%に当たる48人、女子が37.7%に当たる29人。15年度前期日程試験合格者の女子比率は18.0%で、16年度推薦入試の女子合格者の割合はその2倍程度となった。合格者の出身高校の所在地割合は東京都が全体の26.0%、東京都以外の関東地方が18.2%、その他の地方が55.8%だった。15年度前期日程試験合格者の出身高校の所在地割合は東京都が37.9%、東京都以外の関東地方が21.2%、その他の地方が40.7%で、16年度推薦入試では関東地方以外の高校出身者の割合が15年度前期日程試験よりも高くなった。

 

◇◆◇

 

●記者会見質疑応答抜粋

――合格者が77人と、募集人員100人を大きく下回ったことをどう受け止めるか

 各学部が基準に基づき厳正な選抜を行った結果だと考えている。来年度以降、出願者が増えれば合格者もそれに応じて本年度より多くなるだろう。今後も広報活動に励み東大の推薦入試の意義を周知して、出願者の母数を増やしたい。

 

――16年度推薦入試に対する東大の考えは

 高校側に東大の推薦入試の意義を理解され、学生を推薦してもらえたと考えている。面接などで受験者が東大の教育課程に適応しうる学力を持ち、かつ特定の分野での才能を発揮する人材だとしっかり確認することができたので、今回の推薦入試には手応えを感じた。ただし改善の余地は常にあるため今後も検討を重ねたい。短期間で募集人員を大幅に増やすなど、大きな変更を急に行うことは予定していない。

 

――16年度推薦入試に対する各学部の反応は

 推薦入試で明らかに良い学生を選抜できた、との意見を聞いている。

 

――来年度以降の推薦入試に向けてどのような改善をするか

 募集要項の表記の改善などを考えている。本年度は科学オリンピックでの受賞歴など各学部の要望条件の例として挙げた項目が出願の必須条件のように読める表記で、高校などから「募集要項の条件を満たす『スーパー高校生』しか出願できない」との指摘を受けた。表記の明確化を検討する。

 

 

――高校などからの要望に応じて出願条件を緩和する可能性は

 東大の推薦入試で募集する学生像に基づいて、出願条件の検討をする可能性はある。ただし、「センター試験では8割程度得点すること」などの条件を短期間で大幅に変更することは現在検討していない。

 

――入学後、推薦入試の合格者は前期日程試験の合格者と同じクラス制度・カリキュラムで教育を受けるのか

 その通りだ。

 

――推薦入試の合格者は進学先内定制度「進学選択」には参加するのか

 参加しない。1、2年次は一般入試合格者と同様に前期教養課程に所属し、3年次に決まっている学部へ進学する。推薦入試の段階で学部だけでなく学科などまで決めるかは学部によって異なる。学科を入学後に決定する学部では学生の状況に応じて決めるが、一般入試の入学者が参加する進学選択で競争的に進学先を決定することはない。

 

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