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2023年5月7日

【六大学野球】慶應戦 投打ちぐはぐ 遠い初勝利

 硬式野球部(東京六大学野球)は4月29、5月1日、慶應義塾大学とリーグ戦を戦い、1回戦は11ー3、2回戦は0ー3で敗北した。1回戦は、打順を組み替えた打線が力を発揮する前に大勢を決められ大敗。2回戦は投手陣が好投し接戦を展開するも打線が沈黙した。(取材・新内智之、五十嵐崇人)

 

1回戦 序盤から流れを失い2桁失点

 

慶大|013100204|11

東大|000000120|3

 

 主将で4番を務めていた梅林浩大(育・4年)を6番に下げ、藤田峻也(農・3年)を3番、別府洸太朗(育・4年)を4番に入れるなど、この春低調な打線のテコ入れを図った東大。初回、四球で出塁した酒井捷(文Ⅱ・2年)を送って得点圏へ。新生クリーンアップの真価を発揮する絶好の機会だったが、捕手からのけん制に酒井捷が戻れず。自滅で先制機が潰れた。

 

 先発投手は鈴木健(育・4年)。二回に長打で先制を許すと、三回は四球がらみで2死一、二塁から2連続適時打を許し3失点。前週の早稲田大学戦に続き、勝負どころで踏ん張ることができない。

 

初戦先発の鈴木健
先発の鈴木健。2戦続けて苦しい登板となった(撮影・新内智之)

 

 ビハインドを跳ね返したい打線も五回まで相手先発・外丸の前に無安打と沈黙。初安打が出た六回以降は、盗塁や連打で3イニング続けて得点圏に走者を置いたものの、奪った得点は3点のみ。東大は中継ぎ陣も慶大の小技とパワーを兼ね備えた攻撃を止められず、大差での敗戦となった。

 

新生クリーンアップ藤田 長打
3番に入った藤田が七回、長打を放つ。新生クリーンアップの可能性を垣間見せた(撮影・新内智之)

 

2回戦 あと一本が出ず 投手陣の粘投報われず

 

東大|000000000|0

慶大|00200010×|3

 

 雨で日程が順延され月曜日開催となった第2戦。先発の松岡由機(経・4年)はストライク先行でリズムの良い投球を見せ、立ち上がりからゴロの山を築く。

 

 打線は二回表、4番の別府が安打で出塁。犠打、進塁打で2死三塁とするが、青貝尚柾(文Ⅰ・2年)が空振り三振に倒れ先制ならず。

 

 三回裏、四球で出した先頭を送られ1死二塁のピンチで、打席には相手先発・谷村。振りぬいた打球は左翼スタンドに突き刺さり、伏兵の一撃で先制を許す。しかし、ここで崩れずその後も安定感のある投球を続けた松岡。前半戦を2点ビハインドで折り返す。

 

二戦目 先発・松岡
先発の松岡。粘りの投球で七回を投げぬいた(撮影・新内智之)

 

 後半戦、打線が早速見せ場を作る。六回、2安打と盗塁で1死一、三塁。追撃、同点に向けた期待が膨らむ中、2番・矢追駿介(農・4年)は投手ゴロ併殺打。一点も取れず流れを手繰り寄せることができない。

 

東大 機動力健在
六回、大井温登(育・4年)が盗塁を決める。今年も東大の機動力は健在だ(撮影・新内智之)

 

 その後谷村に今度は適時打を許し、重い追加点を奪われる。沈黙する打線を見かねたベンチは、不調の主将・梅林に代打を送るなど必死の采配を見せるも打開策とはならず。終盤は無安打に抑えられ、完封負けとなった。

 

 

大久保助監督のコメント

 

 今春のリーグ戦が本格化する中で全力を出し切って勝利すること目指して臨んだ慶応戦でしたが、2連敗という不甲斐ない結果で終わってしまいました。バッテリーを中心とした守りはファーボール、エラーによる無駄な失点は極力許さないという開幕以来のスタイルが継続出来たと思います。一方、打撃面では代打陣を含めて徐々に回復の兆しが見えて来たもののチャンスで一本が出ずに敗戦となりました。次週立教戦では打撃陣が更に奮起して勝てるよう取り組んで参ります。

 

梅林主将のコメント

 

 慶應戦では、粘りの守備が出来たものの攻撃面で外丸投手、谷村投手を中々攻略することができず相手のリズムを崩すことができませんでした。課題の攻撃力に対しチーム全体で改善に取り組み、立教戦に臨みます。

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