キャンパスライフ

2021年4月29日

【矢口太一の名刺アタック!】②国民民主党代表(衆議院議員) 玉木雄一郎さん

※写真撮影時以外はマスク着用

 「矢口太一の名刺アタック」第二回へようこそ!今回は国民民主党代表、衆議院議員の玉木雄一郎さんへの名刺アタックをご紹介します。

 

玉木雄一郎さんは東大の先輩(法学部)。1993年に大蔵省に入省後、2005年の総選挙に出馬し落選、2009年の政権交代時の総選挙で民主党から出馬し当選。当選4回。2018年には国民民主党の代表に就任し、現在に至る。

 

玉木さんに名刺アタックをした経緯

 

「国会って議論になってないよなあ」

 

 そんな印象をもっていました。与党も野党も「そうだよね」とうなずける政策はそれぞれある。でも国会の場での論戦になると水と油みたいに「喧嘩」してばっかりだと思っていた私。「いいところは与野党関係なく取り入れたらいいのに…」と思っていました。

 

 ある日、コロナ禍の自宅時間でお気に入りのYouTube動画も見尽くし、なんとなく衆議院の予算委員会の動画を流していました。すると、玉木雄一郎さんの質問が耳に入ってきたのです。

 

玉木さんの予算委員会での発言

「一つ提案があります。」

「この不妊治療の保険適用に取り組むときにあわせて検討してもらいたいのが、妊孕性(編注・にんようせい)の保存についてであります。」

 

「総理、二〇五〇年、せっかく目標をつくったんだから、せめてこのEVの支援については百万を超えるぐらいの購入補助にしませんか。いかがですか。」

(第203回国会 衆議院 予算委員会 第3号 令和2年11月4日)

 

「え?提案してる…..!しかも菅総理も大臣も結構前向きな答弁やん」

 

 菅政権の「よいところ」を認めつつ、EV支援や妊孕性の保存などを政府に提案していました(玉木さんも「エライ」が前向きな答弁をした政府側も「エライ」と思う)。

 

 こんな建設的な議論がもっと国会で繰り広げられていたのなら、私のようなお金がなくて苦学する学生は今よりもっと少なかったんじゃないか、そう思った私は….

 

「玉木雄一郎さんに会って話が聞きたい!!」

 

そう思いました。が……

 

「でも待てよ?玉木さんってどうやって会うんだ??」

 

 「国会って議論になってないよなあ」なんて思っていた私は、政治家への「名刺アタック」はほぼ経験なし。しかも、公党の代表なんて…..。

 

 しかし、思い立ったら行動するしかありません。玉木さんのHPの問い合わせフォームからメッセージを送りました。

玉木雄一郎さま

 

東京大学4年 矢口太一(三重県伊勢市出身)と申します。

是非一度、玉木さんに「政治家には何ができるのか」「自分の想いを実現する手段になり得るのか」ということを直接伺いたいと思いご連絡差し上げました。

お時間割いていただければ、絶対に無駄にしません。今は若く力はありませんが、いつか必ず世の中の為に繋げます。大変お忙しいことは十分承知していますが、是非私にお時間を頂けないでしょうか。

私は(…一部略…)大学入学からこれまで仕送りを一切受けず、給付奨学金を頂きながら4年間の大学生活を送ってきました。

私の志は、生まれ育ちに関わらず皆がそれぞれの人生を全うできる世の中をつくることです。そのためにも、一日でも早く、(…一部略…)「弱い立場」にいる人達の為になること、正しいこと、当たり前のことを実現できる「強い人」になりたいと思っています。

(…中略…)その一つ一つを変えることのできる人になりたいのです。

その実現する手段として事業家になろうと思っています。しかし、政治家という道はきれいごと抜きで、どこまで想いを実現する手段になるのかを知りたいと思っています。

先日の玉木さんの予算委員会の質問を拝見して、「この人なら、本当に意味のあることができるんじゃないか」と思い、メールを差し上げました。

お話伺えるのを心待ちにしています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

矢口太一

 勢いに任せてメールを送りましたが、後になって大事なことに気づきます。送信したのは臨時国会の真っ只中(予算委員会を見たのだから当然なのですが….)、そして閉会後は国民民主党の代表選….。たぶん一番忙しい時期だ….。

 

 なんて、身の程知らずなメールを送ったんだ….きっと秘書の人に「なんやねんこいつ」って思われたやろうなあ….と「恥」の感情に染まりました。

 

 そうして2週間ほど過ぎたある日、玉木事務所から1通のメールが!

 

「んん!!??Zoomで30分時間をくれるの!!??」

 

 こうして2020年末、玉木さんへの1度目の名刺アタックに漕ぎつけました。

 

 自己紹介や日頃の疑問をぶつけていたらあっという間に時間は過ぎ、

 

「またいつでも聞きにおいで」

 

そんな言葉とともに30分の名刺アタックを終えました。

 

2度目の名刺アタック

 

 2021年2月、菅内閣の下に孤独担当大臣が設置されました。実はこの孤独担当大臣、提案していたのは玉木さん率いる国民民主党。

 

 この連載企画もコロナ禍で出会いの機会を奪われた新入生の皆さんに向けたものです。玉木さんとのやり取りを新入生に届けたい!と2度目の名刺アタックを決行しました。

 

議員会館の外観 丸の内線「国会議事堂前駅」を降りると目の前にある議員会館。全く同じ見た目の建物が衆議院2つに参議院1つ。外観は真四角の建物ですが、よく見るとすごく立派でびっくりします。エレベーターで乗り合わせた人が議員バッチをしていて「おーーー!」となったり、菅さんのお菓子が売っていたりと色々と面白いです(笑)

 

 玉木さんへの二回目の名刺アタック、今度は(感染対策を徹底しながら!)初の対面形式。自分でもびっくりするくらい緊張してガチガチのまま約束の時間に…!

 

「おお矢口君!」

 

 二回目の名刺アタックが始まりました。

 

人助けをしたい

 

 

あれだよね、ずっと研究してたんだよね。小学校から?推薦で入ってる東大生には初めて会ったよ。この前も新聞に出てたけど、地方の学生の子とかも結構いるんだよね。

 

 

 

あ….はい…

 

 

 久しぶりの緊張で声はガチガチ、受け答えもおぼつきません….(笑)

 

 玉木さんのトーク力に助けられ、次第に話は弾みます。

 

 玉木さんは香川県出身、おじいさんが農協の組合長をつとめていたそう。結婚、離婚、相続と何かあれば村の人達が相談に来ていたそうです。連日お家で相談に乗るおじいさんの姿を見ていた玉木少年は「自分も人助けをしたいなあ」と思うようになったといいます。「玉木さん、才能活かして、色々稼ぐ方にいったらよかったじゃん」と言われても、人助けがしたいという想いは変わることはなかったとか。

 

 

パブリックなものに対して、身をささげるっていう仕事は価値があるし、面白いし、意義がある

 

 

 

能力のある者は、何らかの便益を得ているんだよね。矢口君は違うけど、やっぱり東大生って結構、家が豊かな人が増えてきている。みんな努力でそこに至っていると思うけど、その努力をする環境は、実はかなり生まれながらに恵まれているから、そのスタートラインに立てる人もいるし、スタートラインにすら立てない人もいっぱいいる。だからある種、権限や特権は責任を伴うから、もし自分に何か優れた能力や力があるのであれば、それを自分以外の誰かのために使うことの喜びと尊さを感じてほしんだよね。

 

 

 

どうやったら玉木さんみたいになれるの?

 

 今回玉木さんに聞きたいことは、とことん聞く、野党党首に直接話を聞ける機会なんてそうそうないんだから、聞きにくいことも聞くんだと決めていました。まず、どうやったら玉木さんみたいになれるのかという疑問をぶつけました。

 

 

能力×時間で成果が決まるとよく言われます。でも、玉木さんがいくら優秀でも、注げる時間は有限だし、能力のある人は東大にも大蔵省にもたくさんいると思うんです。玉木さんは能力×時間を『何』に傾けたからこそ今があるんでしょうか?

 

 

 

あのね、これはもう東大生、東大新聞だから言うけど、たくさんの人と出会って、たくさんの話を聞くことだと思うんだよ。

 
 

東大に入る人は能力が高くて自分で何でもできる、自分が一番知っていると思っているんだけど、世の中は我々が思っている以上に広くて、一人が体験できる経験、一人の過ごせる時間は限られている。だから、本を読むことももちろん大切だけど、自分がこれができる、あれができると人に話すよりも、いろんな経験をした人の話を聞くことだと思う。東大生は喋るのが上手だと思うけど、たくさんの人と出会って、自分がしたこともないような、聞いたこともないような経験や考え方を謙虚に聞くことが大事だと思うんだよ。

 
 

成功したと言われる人の特徴の一つは、みんな謙虚。聞く耳を持っている。聞く耳を持っている人には喋りたいじゃん。そしてタダでいろんなことを教えてくれる。俺は全部できるなんて人には誰も語ろうとは思わない。だから、人に会って喋ることも大事だけど、話をしっかり聞くっていうことを心がけたら、人脈も広がるし、いろんな解決策も見つかる。自分の脳みそは一個しかないけど、(人の話を聞けば)たくさんのコンピューターをつなげたみたいになるから、解決策が見つかりやすくなるんだよね。それは心がけている。いろんな人に出会って、助けられて今ここにいると思っている。

 
 

傾聴がすごく大事だよ。

 
 

自分ももっと学生の時に、もっといろんな人に会って、いろんな話を聞いていたらなあって思う。私もこれからそうしようと思うし、みなさん若い人はもっともっとそうしたらいいよ。

 

 

どれくらい政策を実現できている?

 そして、今まで私が感じてきたこと。「野党になってしまったら、どれだけ発言しても政策は実現できないんじゃないか」という疑問をぶつけました。

 

 

提案した政策って、肌感覚で何割くらい政府が取り入れてくれて実現できていますか?

 

 

 

我々国民民主党は6割以上は実現したと思う。例えばこの一月の通常国会の冒頭で代表質問させてもらって、いろんな提案のなかでも、すでに半分以上が実現している。孤独担当大臣が典型だけれども。総合支援資金といって、生活資金に困った人が月に20万円[注1]、半年間借りられるという制度がある。

 
 

でも、こんなにコロナが長くなるとは思ってなかったから、もう半年でもいいから延ばせませんかという、Twitterとかメールでたくさんの声をもらった。それを国会質問で提案した結果、認められた。去年の3月9日、全国10万円一律給付はわが党が一番初めに言い始めて、その後他の党も言うようになって実現した。国民民主党が言っていることは実現率が高いのよ。

 

 

ここで思わず本音を漏らしてしまいました….(笑)

 

 

野党っていうのはなんかこう、あんまり政策実現できないのかなって思ったら、意外と、玉木さんの党は言ってたこと結構実現してるんですね。

 

 

 

野党でも政策実現できるんだという、新しい野党像を作りたいな。それを積み重ねた結果、最後は政権を担わせていただけるような政党に我々は発展していきたいと思っています。

 

 

たった一つだけなせるなら

最後に座右の銘と一緒に撮影

そして、最後に玉木さんにこう質問しました。

 

 

政治の神様が、玉木さんの政治人生と引き換えに、たった一つだけどんな政策でも実現させてあげようと言ったなら、玉木さんなら何をされますか。

 

 

 

公教育の充実だね。私は自分も香川の田舎の出身で、結果広い世界をみるチャンスをもらえたのは、どんな小さな田舎で育っても、どんな家庭に育っても、優れた教育を受ける機会を保障してくれたからだと思う。私は高校まで公立の学校に通ったんだけど、東大も授業料は昔に比べて高くなっているし、教育格差も非常に広がってきている。質の高い教育を受ける機会をすべての子供たちに無償で保障する。単に無償にするだけではなく、質の高い教育をすべての子供たちに保障することが大事だ。

 
 

タダにするだけじゃなくて、時代に合った、あるいは時代を生き抜いていける優れた教育をすべての子供たちに用意したい。

 

 

 また、天然資源のない日本の唯一の財産は「人材」であり、人を起点とした「人本主義」が重要だと言います。そして、

 

 

優れた人材をいかに世の中に輩出できるか。様々な要因、特に経済的な要因で教育を受けることを妨げられている子がいたら、そこは全部取っ払ってやりたい。

 
 

大学に入って、バイトし続けないと大学にいられないってこと自体どうかなって思う。大学に入った以上、勉強にもっと時間を使った方がいいのはわかっているけど、バイトをいくつか掛け持ちしないと、奨学金も返せないとか、それ自体、おかしい。集中して学べる時間は人生のなかでも限られているから、その時にしかできない研究や学問を身に着けて、将来自分の稼ぐ力に変えてほしい。今は学生生活の半分をバイトに費やされている学生さんも多いから、もっと国が教育にお金をかけても良いと思うし、究極は高等教育も無償化していく。

 

 

 話を終え、最後に秘書さんも交え談笑をして部屋を出ました。今回玉木さんにお話を伺って、一番嬉しかったことは最後の「政治家としてたった一つだけなすなら」という質問の答えが私と一緒だったこと。「優れた人材をいかに世の中に輩出できるか。様々な要因、特に経済的な要因で教育を受けることを妨げられている子がいたら、そこは全部取っ払ってやりたい。」という言葉です。

 

 そして、玉木さんのおっしゃることは、ここでご紹介できなかったお話も含めて、まさに「正論」だと感じました。菅政権が玉木さんたちの提案を実際にいくつも受け入れていることも納得がいきます。だって正論なんだから。玉木さんたちは野党という立場で「いい仕事」をしているのだと思います。一方で、3月のNHKの世論調査、国民民主党の支持率は0.8%。玉木さんたちの「正論」はまだまだ国民には届いていません。自民党の支持率は35.6%。

 

 私自身には支持政党はありません。与党も野党も一長一短あると思います。ただ、玉木雄一郎さんという一人の先輩の生き方はとてもかっこいいと感じました。

 

 玉木さんは野党が与党と対峙する際の切り札は「国民の声」とおっしゃっていました。「玉木さんの声」が広く国民に届く日はいつ来るか。そんなことを考えながら議員会館を後にしました。

 

ここでご紹介しきれなかった玉木さんへの名刺アタックの全文は後日公開します。

次回、【矢口太一の名刺アタック!】③日本通信(東証一部)福田尚久 代表取締役社長 につづく

 

【連載 矢口太一の名刺アタック!】
  1. コロナ禍でもできる!人生の師匠とつながる極意
  2. 国民民主党代表(衆議院議員) 玉木雄一郎さん <- 本記事

注1:二人以上世帯が月20万円以内、単身世帯が月15万円以内借りることができる。

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