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2021年4月30日

東大、昨年度入学者向け式典の延期を発表 学生の反応は

 東大は4月28日、昨年度の入学者向けに予定されていた「令和2年度東京大学入学者歓迎式典」を延期すると発表した。4月29日、5月1日に実施が予定されており、開催前日の発表となった。

 

 同式典は対面の入学式が実施されなかった昨年度の入学者を対象に本郷キャンパスの東京大学大講堂(安田講堂)で開催され、藤井輝夫総長、理事・副学長、森山工総合文化研究科・教養学部長(学部のみ)が出席予定だった。23日の時点では参加者にPCR検査キットを配布するなどの対応を取り、予定通り実施するとしていた。

 

 東大は同日東大のウェブサイトに藤井総長の動画メッセージを公開。式典の延期について、感染防止対策を講じたとしても現在の学内外の新型コロナウイルス感染拡大状況を踏まえると東大の社会的責任として実施は難しいと説明。延期を「苦渋の決断」と表現した上で「歓迎式典を開催し、みなさんに直接メッセージを届ける機会は、今後、必ず設けたいと考えています。これは皆さんにお約束します」とした。

 
 29日の式典に参加予定だったというAさん(文Ⅲ・2年)は「式典そのものをとても楽しみにしていたわけではないが、大学が2年生に向けて何かしてくれるという姿勢は評価している。仕方なく延期したということは理解できるので、怒りは湧いていない」と話す。Bさん(文Ⅱ・2年)は「粘った上での判断だと思うが、前日に決まったのは急だったのではないか。緊急事態宣言も発出されていたので、もう少し早く決めて良かったのでは」とした。

 

 本年度入学者向けの入学式は4月12日に日本武道館で実施されていた。当日は藤井総長による式辞が予定されていたが、5日に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたことで欠席。4月に就任した藤井総長にとって、入学者歓迎式典が学生の前で総長として発言する最初の機会になるとみられていた。

 

2021年5月6日18:55【記事訂正】タイトルの誤表記を修正しました。

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