受験

2021年8月19日

【受験なんでも相談室】勉強と部活、両立のコツは?

 

 大学受験は悩みが尽きないもの。どうせ誰かに相談するなら、その道のプロにアドバイスをもらいたい! そんな受験生や保護者などからお悩みを募集し、東大生や東大の教員などに話を聞く連載企画「受験なんでも相談室」。今回扱うのは「勉強と部活の両立」に関する質問。高校時代、部活動に励みながら見事合格を果たした東大生2人に、両立のコツやどのように受験勉強を進めたかを聞いた。

取材・長野初海

 

今回の質問

学校、塾、部活の両立法と、いつごろの時期にどのぐらい勉強を生活の中心に据えたらいいのかを教えてほしいです。(高校生(2年生以下))

 

効果的な時間の使い方を

 

理Ⅰ・2年 中野亮平(なかの・りょうへい)さん

 

 高校で野球部に所属していた私は、月1回の休みを除けばほぼ毎日部活動がある中、受験勉強を進めていました。その経験を踏まえると、とにかく時間を効果的に使うことが重要だと思います。部活に時間を取られる分、腰を据えて机に向かう貴重な時間は数学の演習などの手を動かす作業に充てたい。そのため英単語や古文単語などの暗記は、通学や遠征の移動時間に必ずやると決めて「スキマ時間」をうまく活用していました。「部活と勉強のスイッチをしっかり切り替えよう」と強く意識して日々を過ごしましょう。

 

 時間を最大限有効に使おうと、授業中に授業と関係のない勉強をする、いわゆる「内職」をしたこともあります。内職については色々な意見があるとは思いますが、一般入試に合格することをゴールとするなら、個人的にはありだと思いますね。自分の勉強の進度や理解度に合わない授業を聞いてもあまり意味がないのかなと。もちろん、受験では使わない科目の授業でも興味深い話はたくさんありますし、教養としてそのような授業を聞くことも大事だと思います。

 

 いつ、どのように受験勉強を進めればいいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。私自身は、塾に通い始めた高2の夏から本格的に受験勉強を始めました。まずは英理数の基礎固めからスタートし、大会や行事の合間を縫ってコツコツ勉強した結果、11月ごろには基礎を勉強し終えました。その後は徐々にレベルを上げ、応用的な学習やセンター試験対策に移りました。高3の7月に部活を引退してからは、だんだんと塾の方に勉強のウエートを置くようにしましたね。学校が幅広い生徒を対象とする教え方であるのに対し、塾では目標に特化した情報やフォローを得られるのが利点だと思います。

 

 私は野球が好きで、部活はずっと続けようと決めていました。もし勉強と両立できないという理由で辞めたら、大学には合格するかもしれないけれど、続けておけばよかったと後悔する日が来るんじゃないかと。もちろん、部活を辞めて受験勉強に専念するのも一つの手ですが、部活で培った精神的な強さや体力は受験勉強でも役立ちましたし、私自身は部活を最後まで続けて良かったなと思っています。勉強と部活の両立に悩んでいるのは、ちゃんと受験のことを考えられている証拠です。やり切った後の自分を信じて、頑張ってください。

 

目標までの最短経路を見つける

 

文Ⅲ・2年 倉田七海(くらた・ななみ)さん

 

 私は高3の5月に引退するまで、サッカー部の活動に熱中していました。引退前は生活のほとんどを部活が占めていて、勉強については授業の復習や課題が中心でした。時間がないからこそ学校はしっかり活用したいと考え、全ての授業を集中して聞いていました。習ったことは完璧に身に付けるよう努め、余裕があれば、授業中に浮かんだ疑問をその場で参考書等を使って調べて理解をより深めていました。自分の進度や理解度と授業に差がある場合にはこのような方法もお勧めできるかと思います。

 

 私のように部活引退後に受験勉強を始める場合は、そこからの勉強計画を比較的きっちり立てたほうが良いと思います。本番まで時間がない分回り道ができないからです。例えば、私は模試の点数から合格にあと何点必要かを計算し、そこから逆算して計画を立てていました。本番で合格点を取るには、次の模試でどの教科のどの分野を何点上げるべきか、そのために今日の勉強内容はどうするか、綿密に考えていましたね。皆さんも目標までの最短経路を見つけることを意識して決めていくといいかもしれません。

 

 もちろん立てた計画に対して時間が足りなくなることもありました。そのような時は計画を変える前に、自分の生活を見直して時間を増やす努力をしてみてください。スキマ時間や、勉強と同時進行でできるものがあることに気付くと思います。

 

 部活をやり切って良かったことの一つは、時間の貴重さを理解できたことです。少ない時間を有効活用する考え方は、部活を引退して受験勉強に専念できるようになってからも役に立ちました。受験にとどまらず、大学に入りやりたいことが増えた今もその経験は生きています。また、部活をやり切った自信は受験を最後まで頑張る力になりました。それがなかったら合格はなかっただろうと思うほどです。

 

 部活と勉強の両立を頑張っている皆さんには、大丈夫ですよと伝えたいです。本格的に受験勉強ができるのはどうしても引退後になり、すぐには点数が伸びず焦るかもしれません。私も最後まで模試で良い判定が出ませんでした。でも大切なのは本番で実を結ぶこと。最後まで諦めず頑張り続けてください。

 


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