文化

2016年4月15日

時代の変化を捉え創立100年へ 吉見俊哉・新理事長あいさつ

 公益財団法人東京大学新聞社は2016年3月29日に開催された評議員会および理事会で、下記のように理事長の交代を決議いたしました。

理事長   吉見俊哉  (前・顧問兼編集諮問委員、東京大学情報学環教授)
理事    林香里   (前・理事長、東京大学情報学環教授)

 今後とも変わらぬご愛顧を、よろしくお願い申し上げます。

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理事長あいさつ

 2016年3月より、公益財団法人東京大学新聞社の2度目の理事長をお引き受けすることとなりました。謹んで、ご挨拶を申し上げます。

 まず昨今の大学の状況、なかんずく東京大学の状況の変化と、そしてマスメディアの状況を見るに、私は大きな時代の変容を感じております。

 大学については、2004年の国立大学法人化以降、運営費交付金の減少、大学院重点化、グローバル化の波にもまれ、東京大学も「秋入学・新学事暦」などが昨今話題となりましたが、もっと根底的な「劣化」と「危機」の状況下にあります。

 またマスメディアの状況も、私が改めて申すまでもなく、デジタル化の中で既存の新聞・放送・出版といった大メディアは読者・視聴者の減少という、根源的な存亡の危機に立っています。

 さてこのような時代に、私たち「東京大学新聞」は1920年(大正9年)の創刊以来、第二次世界大戦や、戦後の学生運動の波などにもまれながらも、現在96年目を迎えて、学生を中心としたメディアとして今日も健在で、事業を続けています。

 新聞と出版・オンライン3つの事業を3本の柱として、東京大学の内外に情報発信を行い、また多様な人材の教育と育成に当たっています。上記のような、メディアや大学の状況の変化、厳しさを一番身をもって感じている東大の学生・院生の諸君が、当社に興味を持って多く参加し積極的に活動してくれているのは、誠に嬉しい限りです。

 「帝国大学新聞」として創刊された大正期から当社はじきに「100年」を迎える事になります。100年前と今との時代世相の相似や違い、またメディア・大学・学生の在り方について語っていけばそれだけで大部な本が必要になりますが、私たちの事業は常に若い学生諸君の問題解決に向けた「トライアルアンドエラー」の所産である、という共通項は全く変わっておりません。これら学生諸君の創意と情熱で「東京大学新聞」は96年間事業を続けてこられました。「変化」と「危機」を乗り越えてまいりました。

 「帝国大学新聞・東京大学新聞」の現在に至る諸先輩、また当社を支えてくれた多くの東大人に感謝しつつ、100年を超えてまた新しいメディア・大学・社会の在り方に挑戦し、一石を投じていく、常に若く新鮮な「東京大学新聞」でありたいというのが、私の願いであります。

 東京大学において、また公益財団法人として社会に貢献していく東京大学新聞であることをお約束して、私のご挨拶に代えさせていただきます。

2016年3月

公益財団法人東京大学新聞社

理事長  吉見俊哉

 

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