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2022年6月13日

食品画像データベース 日本人のデータで初めて構築

 篠崎奈々客員研究員(東大大学院医学系研究科)らの研究グループは、日本人が日常的に食べる食品の種類と量の画像データベースを構築した。食品摂取量推定の簡便化や食事調査法の開発・改良に寄与することが期待される。成果は5月26日付の専門誌『Nutrients』(オンライン版)に掲載された。

 

 食品摂取量の推定は食事調査では不可欠だ。諸外国では、推定に食品画像データが広く使われている。すべての食品の重量を量るよりも被調査者の負担が小さく、調査者側も使いやすいからだ。食品画像データベースは食品の入手可能性や食品調査データにより、国・地域ごとに開発する必要があるが、日本のデータによる網羅的なデータベースはこれまで存在しなかった。

 

 篠崎客員研究員らのグループは、日本人成人男女644人による計5512日分の食事記録データを解析、登場回数や総摂取重量などから食品画像データベースに収載する食品209品目を決定した。各食品は「連続写真」(図1)または「ガイド写真」(図2)として撮影された。連続写真は形や量が不定の食品・料理の分量増加を連続的に表す。一方、ガイド写真は形や量がある程度定まった食品・料理の様々な分量や種類を一枚の写真で表す。箸やコップなどの食器を一緒に写真に収め、マグカップには7本の線を追加することで被調査者が食品・料理の量を容易に推定できるようにした(図3)

 

(図1)カレーライスの連続写真。(a)から(g)にかけて徐々に増加
(図2)(a)バナナ、(b)サンドウィッチ、(c)クッキーのガイド写真
(図3)データベース収録のマグカップ。複数のサイズがあり(画像(a)参照)、それぞれに量の選択肢の7本の線がある(画像(b)、(c)参照)

 

 日本人のデータによる食品画像データベースの構築は今回が初めて。食品摂取量推定の簡便化に加え、写真と栄養素含有量をひも付ければエネルギーや栄養素の摂取量計算も可能になる。デジタルデータである食品画像の利用は食品調査法の開発・改良への寄与も期待される。

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