INTERVIEW / FEATURE 2016年4月28日

【東大で「一歩前に」②】苦手克服し国際的視野広がる 廣中彩乃さん

 新入生も大学生活に慣れてきた頃だろうか。そろそろ学業以外の新たな活動に挑戦したいと考える人もいるかもしれない。1年生のときから学業以外の活動にも積極的に取り組んだ3人に、挑戦したきっかけや後輩へのアドバイスを聞いた。

1人目はこちら→ 【東大で「一歩前に」①】豊かな人脈で東大の地位向上へ 永田諒さん

 

廣中 彩乃(ひろなか・あやの)さん 農・3年

模擬国連会議全米大会出場

全米大会で各国の代表と話し合う廣中さん(左から2番目、写真は廣中さん提供)
全米大会で各国の代表と話し合う廣中さん(左から2番目、写真は廣中さん提供)

 

 模擬国連会議は参加者が一国の大使を担当し、実際の国際連合の各種会議を想定して国際問題について議論、政策提言を行う活動だ。廣中彩乃さんは世界各国から約4千人が参加し国連本部も議場となる世界最大級の模擬国連会議、全米大会に日本代表団の一人として出場した経験を持つ。

 全米大会の日本代表は8月に応募、選考を経て11月頃に9人程度が選ばれる。約4カ月の育成プログラムを受け3月に渡米し、3週間の滞在で国連機関の訪問や現地学生との交流、大会への出場を行う。廣中さんは農業問題を扱う会議にスイス大使として参加した。

 帰国後も1年間運営局として次代団員の選抜や育成に携わるため「1年生のうちに応募するのがいいでしょう」と廣中さん。他にいくつかの応募条件があり応募者はほとんど1年生だ。

 東大入学以前は模擬国連自体を知らなかったという廣中さん。もともと国際交流系のサークルに興味があり、模擬国連駒場研究会の体験会に参加したことが活動を知るきっかけだった。「普通は自分の立場で意見を言いますが、模擬国連では担当国の立場で議論します。多様な価値観に触れられて面白そうだと思いました」

 その場で全米大会に出場した先輩の話を聞いて興味を持ち、8月には「今しかチャンスがない」と挑戦を決めた。「普段の模擬国連は日本語で議論しますが全米大会はすべて英語ですし、人前で話すのが苦手で合格する自信はありませんでしたが、選考は自分の全力でやろうという意思で臨みました」

 合格後に育成プログラムを受け練習を重ねるうち、苦手のプレゼンテーションも堂々とできるように。「いかに発信して相手に伝えるか」という受験英語とは違う英語力も身に付けた。

 一方、全米大会では「自分が推した議題案が採用されなかったり、うまく政策がまとまらなかったり」と悔しさの方が大きかった。その中でも参加者との交流の中で価値観の違いに触れて視野を広げ、国際問題への考えが深まったという。

 挑戦によって自信を付けた廣中さんは、2年生からはインターンシップなど興味のあることに積極的に参加するようになった。「ハードルが高いと感じても、チャンスを逃さず挑戦すべきです」。あっという間の1年間、限られた時間を有効に使うことが重要だ。

 

(取材・石沢成美)

 

3人目→ 【東大で「一歩前に」③】早い経験は将来に生きる 福田健太さん

 


この記事は、2016年4月19日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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