COLUMN 2018年4月17日

【推薦の素顔】塚原遊尋さん 哲学を軸に幅広い学びと出会いを

 2016年度から、多様な人材の獲得を目的として導入された「推薦入試」。ペーパーテストが主な評価対象となる一般入試とは異なり、小論文や面接などが課されており、毎年個性的な学生が推薦入試を利用して入学します。そんな彼らを一人一人取材するのが本連載「推薦の素顔」。東大に新たな風を吹き込む彼らに、あなたも触れてみませんか。

塚原 遊尋(つかはら・ゆうじん)さん

文Ⅲ・2年→教養学部

 

 持ち前の行動力で多彩な活動に参加し、多くの出会いを経験した。読書が好きで、自分の考えを書くことにも興味が湧いた高校生の頃、哲学エッセイのコンテストである哲学オリンピックに出場。他の出場者と今も続く親交を築き、普段話せないような哲学の問題を語り合った。近所の住人の誘いでスウェーデンに留学した際は、相手が誰であろうと、ありのままの自分をぶつけることの大切さを学んだ。

 

 こうした「受験勉強以外も評価される」ことが推薦入試受験の決め手。哲学科のある文学部と比べ教養学部は前年度の合格者数が少なかったが「不合格になるリスクが高いのはどの学部も一緒。哲学を中心に興味のあることを広く学びたい」と考え志望した。面接の感触は良くなかったが「東大の教授陣が、一高校生と30分も話してくれるなんてすごい」と感銘も受けた。合格した今は「面接での『何も知らないのでこれから勉強します』という発言に恥じないよう、本気で学ばないと」と意気込む。

 

 在学中の目標は、哲学の思考の方法を自分のものにすること。「原典をどんどん読ませるなど先生方の『鍛えよう』という熱意を感じ、奮い立ちます」。授業外でも読書会を企画するなど、哲学好きの友人も増えた。

 

 現在は「高校時代の自分が欲しかったような、腹を割った話ができる場を、多くの人に提供したい」との思いから、仲間と共に高校生向けのサマーキャンプを企画している。将来については「先のことを考えてもうまくいかない」と言いながらも「縁は大事にしたいです」。次はどんな出会いが待ち受けているのだろうか。

 

(取材・小田泰成 撮影・児玉祐基)

 

【推薦の素顔】

鈴木光さん 「何でもやってみる」国際派

下村光彦さん 人工知能全盛の時代で活躍目指す

長原颯大さん 武器は積極性と好奇心


この記事は、2018年1月23日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナル記事を公開しています。

 

 

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推薦の素顔:塚原遊尋さん(文Ⅲ・1年→教養学部)
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