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2023年4月9日

教育・情報担当理事 声明でChatGPTなど生成系AIへの向き合い方を提示

 東大の太田邦史理事・副学長(教育・情報担当)は4月3日、オンライン授業やウェブ会議の情報を集積したポータルサイト(utelecon)でChat GPTなど生成系AIに学生や教員がどう向き合うべきかを盛り込んだ発表を行った。技術発展に対し、傍観や拒絶ではなく積極的な態度を取るよう呼び掛けている。今後、生成系AIの活用法や問題点、改善策について議論の機会を作る予定だという。

 

 発表では、生成系AIの特徴は質問に対して情報をまとめて回答することだと説明。自分でさまざまなサイトの情報を咀嚼(そしゃく)する必要のあるGoogleのような検索エンジンとは異なり「相談相手」としても活用できる。表計算ソフトや音声認識ソフトとの連動による自動化・効率化の進展も利点として挙げた。

 

 一方で回答に不正確な部分が含まれ得ると指摘する。生成系AIを上手に使いこなすには専門的な知識が必要で、回答への批判的な視点を持ち続けるよう呼び掛けた。質問の際に送った文章が生成系AIに蓄積される可能性にも言及。機密情報や未公開情報、個人情報を質問に含めることは控えるように求めた。レポート・論文が生成系AIにより作られる可能性もある。そのため、教員に成績評価の際、レポートや論文だけでなく対面審査や筆記試験と組み合わせる必要が生じ得ると注意喚起した。

 

 生成系AIを有害視し利用を禁ずる対応には否定的だ。生成系AIには法や制度の整備が追い付かず、失業者の増加など社会への悪影響も懸念される一方、秘密裏に開発が進められる可能性もあり、人類はすでに引き返すことができないところに来ているのかもしれないという考えを声明は示す。問題を生じさせずに社会に貢献する用法を開発し、法制度や社会・経済システムを整備する方が得策だと結論付けた。

 

 生成系AIは、機械学習で取り込んだ既存のデータを基に文章や画像データなどを出力するシステム。昨年11月に公開されたChatGPTでは強化学習やモデルの修正により、有害な文章を避けないよう調整しながら自然な文章を生成できるようになった。

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