最新ニュース

2020年8月3日

理学部・農学部などの一部の学科・専修で対面実験実習再開

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け延期されてきた対面での実験実習が理学部・農学部などの一部学科・専修で再開された。7月13日に活動制限指針レベルが0.5(一部制限)に引き下げられたことを踏まえ決定された。このうち、同20日から開始された理学部物理学科の必修科目「物理学実験Ⅰ」は週3日行われ、8月上旬から9月中旬までの休みを挟んで12月上旬まで実施予定。

 

 実験開始の決定について理学系研究科物理学専攻事務室は本紙の取材に「物理学実験Ⅰは必修科目であり、オンラインのみでは実施が困難な授業であるため、全学のガイドラインに基づき、レベル0.5になったら実験を再開できるよう準備をすすめてきた」と回答。活動制限指針レベルが0.5に下がった翌週を目安に実験を開始することを受講者にメールで周知していた。

 

 物理学科では、受講者のうち帰省中などの事情で登校が困難な場合は教務に連絡するよう指示されていた。実験に参加したAさん(理・3年)は「実家から急きょ移動しなければならなくなった地方出身生もいた」と話すが、教務には実験参加が困難などの連絡は7月27日時点で入っていないという。今後通学が困難などの申し出があった場合は個別に配慮を検討するとした。

 

 物理学実験Ⅰは6人ずつの班に分かれて実験を行う。実験中は感染対策のため受講者は登下校中のマスク着用と実験中のフェイスシールド着用を指示された他、実験後の試問などは帰宅後にオンラインで行う。実験参加者によると、実験室に入る際のアルコール消毒と体温測定、実験室の換気が行われ、班員との協力作業が必要で時間のかかる実験は対面では実施しないことになったという。

 

 受講生のBさん(理・3年)によると「例年は3日間かけていた実験を2日に短縮したり、実験の時間を3時間に制限するなどの対応も行われた」という。「実験器具を使った作業の方法は実際に実験して先生に質問することで分かる部分が大きい。コロナ以前の実験と比べて作業量が1/3から1/2程度まで減ったが、その分学べることも少なくなっている気がする」と話した。

 

タグから記事を検索


東京大学新聞社からのお知らせ


recruit

   
           
                             
TOPに戻る