授業

2023年4月3日

東大1年生 駒場Ⅰキャンパスでの過ごし方

 

 合格者の皆さんは4月から始まる駒場での生活についてイメージは湧いているだろうか。楽しみにしている人も不安になっている人もいるだろう。実際に駒場Iキャンパスで1年間を過ごした1年生への取材を踏まえ、キャンパスでの1日の過ごし方や皆さんが利用する施設を紹介する。キャンパスについて知っておくことで入学後の大学生活への不安が減り、楽しみが増せばうれしい。(取材・天川瑞月)

 

東大生の1日

 

開講時間
(注:前期教養課程の23年度Sセメスターは原則として90分授業が行われるが(表)、一部105分で行われる授業もある)

 

文III生の1日

 

──昼食はどのようにとっていましたか



 必修の授業がある曜日は授業後にクラスの人と生協(駒場購買部)(①)で買ったものを図書館周りの芝生(②)で食べていました。生協ではお弁当やおにぎり、サンドイッチを買っていました。暑い時や寒い時はコムシー(21 Komaba Center for Educational Excellence)(③)の空き教室で食べていました。

 他の曜日は空きこまを利用して混んでいる時間を避けて学食(④)に行っていました。昼休みだと午後0時40分くらいから空き始めている印象です。

 

──空きこまはどのように過ごしていましたか



 図書館(⑤)で読書や自習をしていました。図書館の2階は混んでいることが多いので、3階をよく利用していました。友人にはサークルで活動している人もいました。キャンパスの周辺を散歩するのも良いかもしれません。

 

──Sセメスターの火曜日の過ごし方を教えてください



 朝は1限開始の10分前に駒場東大前駅に到着し、5分前に授業を受ける教室に到着していました。2限のオンデマンド授業を視聴し、生協食堂の混雑を避けるために図書館で午後0時45分まで読書をして過ごしていました。その後、駒場食堂2階(Dining銀杏)でお昼ごはんを食べていました。おすすめは「玄米オムライス」です。食べ終わったら3限の必修の授業に行き、授業の前後はクラスの友達と談笑していました。それからクラスの友達と別れて4限に行き、電車で帰宅します。

 

 
文Ⅲの学生が「大学生の時間割アプリ」で自分で作成した1S1タームの時間割

 

理II生の1日

──昼食はどのようにとっていましたか



 学食に行くか、フードショップ(駒場フードショップ)(⑥)で買って直前に授業を受けていた教室で食べていました。

 

──空きこまはどのように過ごしていましたか



 3限に空きこまがあったので、学食の混雑を避けるために、昼休みに図書館で自習をして3限が始まる時間から学食に行っていました。他には、サークルの楽器練習をしたり近くのマクドナルド(2023年1月閉店)に行ったりしていました。

 

──キャンパスで自習は行っていましたか



 放課後や空きこまに図書館やコムシーの空き教室で自習しました。図書館では地下1階を利用していました。

 

──Sセメスターの火曜日の過ごし方を教えてください



 火曜は授業があるのが午後からだったので午前は家でのんびりした後、課題に取り組んでいました。昼食をとり、3限の授業開始5分前には教室に着けるように家を出発していました。午前に授業がないと余裕を感じてダラダラしてしまい、時間がなくなることが多くありました。そのせいで昼食が軽めになってしまい、4限と5限の間によくお腹が空いていたので生協(駒場購買部)で軽食を買って教室で食べていました。5限の授業を受けた後はそのまま帰る日もサークルの練習に行く日もありました。

 

理Ⅱの学生が「大学生の時間割アプリ」で自分で作成した1S1タームの時間割

 

駒場Iキャンパス大解剖!

 

駒場Ⅰキャンパスマップ
1号館の矢印は出入り口の位置

 

 ここでは1年生へのインタビューに登場したものも含めて、駒場Iキャンパスの紹介をしよう。(施設の営業時間や開館時間は試験期間などを除く平時のもの)

 

①駒場購買部

 営業時間は平日は午前10時~午後7時、土曜は午前11時~午後2時。食品から文房具、東大グッズまで売っている。

 

②図書館周りの芝生

 駒場図書館の前には芝生が広がっていて、第一高等学校寄宿寮跡がある。

 

③21 Komaba Center for Educational Excellence

 2012年から授業で使用されている棟。学生の間では「コムシー」と呼ばれている。名称に含まれる「21」は従来の大学の建物に対して先進的で「21世紀型」であるという意味が込められている。

 「アクティブラーニング」をキーワードにし、可動式の机や椅子が特徴的だ。ガラス張りで3層吹き抜けのMMホールや、自習やグループワークができるオープンスペース・アリーナがある。

 

④駒場食堂

 1階にはCafeteria若葉、2階にはDining銀杏がある。

 Cafeteria若葉は平日午前10時~午後7時、土曜午前11時~午後2時に営業。ライスや好きな商品を選ぶことができるカフェテリアコーナーや、丼、カレー、麺類のコーナーがある。午後2時からはサラダバーやスイーツバーが始まる。22年度のスイーツバーでは季節ごとにアイスクリームやわらび餅、チュロスやチョコパイが登場した。

 Dining銀杏は平日の午前11時~午後2時に営業。定食コーナーやその他専門コーナーがある。注文後に卵部分を作り始める「玄米オムライス」や「玄米カツ丼」が食べられる。

 Cafeteria若葉、Dining銀杏ともに生協アプリの利用や生協の組合員証提示で割引された組合員価格で購入で可。

 

⑤駒場図書館

 平日は授業期間は午前8時30分~午後10時、夏季・春季は午前8時30分~午後8時、土日祝日は午前9時~午後7時に開館している。ゲートに学生証をかざすことで入館できる。学部生は一度に10冊まで本を借りることができ、貸出期間は2週間である。

 読書やレポートのための資料探しはもちろん、集団で利用できる「グループ学習室」もある。また、1階のラウンジに飲食コーナーがある。

 

⑥駒場フードショップ

 平日の午前8時15分~午後1時15分に営業。正門に近いため、登校時に食べ物を買ってから授業に行く人もいる。

 

⑦1号館

 1933年に建てられ、東大教養学部の前身である旧制第一高等学校の本館だった。現在では、「東京大学教養学部旧第一高等学校本館(時計台)」として登録有形文化財に指定されている。駒場Iキャンパスのシンボルのようになっており、駒場祭では1号館を背景にして記念撮影をしている人が多くいた。

 2階には進学情報センターがあり、進学相談や資料室のパソコンで進学選択第一段階の点数分布の閲覧が可能。資料室は平日の午前10時~午後5時に利用できる。

 

⑧ATM

 正門を入って左手すぐのところにゆうちょ銀行と三井住友銀行のATMがある。行列していることもしばしば。

 

⑨駒場博物館

 美術博物館と自然科学博物館から成り、建物は旧制第一高等学校の図書館として建てられたものである。

 時期によってさまざまな展覧会が開催されていて、常設展として「オマーン展」が設置されている。オマーン国政府から提供された資料が主に展示されており、オマーンなどの中東地域の生活や文化を分かりやすく紹介することを目的としている。

 特別展開催時は午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)に開館しており、毎週火曜日が休館日。

それ以外の期間は開館日時が変更になることがある。入館料は無料。

 

⑩カッフェ ヴィゴーレ

 コミュニケーションプラザ(⑪)南館の1階にある。平日は午前9時~午後7時、土日祝日は午前9時~午後6時に営業。パスタやケーキ、ドリンクが楽しめる落ち着いたカフェだ。

 

⑪駒場書籍部

 駒場購買部の隣にある。平日は午前10時~午後5時30分、土曜は午前11時~午後2時に営業。生協の組合員証を提示することで、書籍を1割引で購入できる。

 

知っておくと役に立つ? 駒場トリビア

 

 最後に知っておくと少し役立つような駒場Iキャンパスに関する豆知識を三つ紹介する。

 

・1号館の出入り口

 正門向かいの正面玄関の他にも出入り口が複数ある。

 教室移動の際、どこから入ってどこから出るといちばん効率が良いのか探検してみても面白いかもしれない。また、1階左手のお手洗いは駅からも近くて便利。

 

・「コミュニケーションプラザ」(⑫)と「キャンパスプラザ」(⑬)

 記者は入学したての頃、この二つをよく混同していたが、購買部に近い方がコミュニケーションプラザで、そうでない方がキャンパスプラザである。キャンパスプラザにはさまざまな団体の部室がある。

 

・保健センター(⑭)

 健康に関する検査や指導を受けられる他、比較的低い値段でマッサージを受けることができる施設がある。

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