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2016年12月26日

【東大2016総決算③:「違法建築物」撤去問題】一方的な通知に学生困惑

 推薦入試や進学選択など、東大の新制度が実施された2016年。七大戦優勝や東大で研究経験がある大隅良典栄誉教授(東京工業大学)のノーベル賞受賞などうれしい出来事があった一方、論文の不正疑惑など波紋を呼ぶ動きも相次いだ。東大の1年のニュースを全7回にわたって振り返る。

 

「違法建築物」撤去問題

 教養学部学生支援課は9月、学生団体が利用する一部施設が「違法建築物」(教養学部は後に「未計画通知建物」と改称)で、2016年度中に撤去する必要があると通知した。航空部など23団体に利用状況などの調査を通知したが、一部団体から事前説明なしの調査は不適切と指摘され中止。12月には学友会学生理事会が、あるサークルから撤去の撤回などを求める決議案を受理。学生支援課は決議案に「本年度末までの撤去は想定していない」と回答した。

 

 通知は、39棟の違法建築物を全て撤去しないと駒場キャンパスで新たに建築行為ができないと説明。16年度までに取り壊す予定は5年前、各学生団体へ通知済みとするが、学生らは「現役構成員は知らなかった」「撤去されたら練習ができない」と困惑する。ある学生団体の関係者によると5年前、その団体が利用する施設建築時に東大が行政手続きを怠っていたことが判明したという。この関係者は「東大が不適切な処置をした責任を取らずに撤去するのはおかしい」と反発した。

 

【東大2016総決算】

①:入試関連 初の推薦実施、理Ⅲ面接&合格者番号掲示復活の決定

②:進学選択 新設の第3段階で面接など導入

③:「違法建築物」撤去問題 一方的な通知に学生困惑

④:論文不正疑惑 「改ざん」の告発相次ぐ

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