COLUMN 2018年6月17日

「尖った知識や能力、募集します」東大発ベンチャーNEXCITEの挑戦

 

 

 「受験向けではなく、あくまで子供たちの好奇心に寄り添った教育を」との熱い思いの下、教育学部4年の土井皓介さんは今年2月、教育系ベンチャー・NEXCITEを立ち上げた。会社が運営するのは家庭教師マッチングサービス「DREE」。このサービスでは、例えば「ドローンを作りたい」「漫画家になりたい」「プログラミングを極めたい」など子供たちの夢を現実にすべく、その分野の異才を家庭教師として紹介する。

 

 「DREE」のコンセプトは「異才との出会いで、夢を身近に、好奇心に爆発を」。各分野を極めた異才との出会いにより、実現しにくく「遠いもの」と思われがちな子供たちの「夢」を身近にしたいとの思いが込められる。「DREE」が、子供たちの才能を開花させる出会いと教育の場になってほしい一心で、土井さんは活動を続ける。

 

 サービス考案のきっかけは、昨年知人のフリースクールの立ち上げに関わったこと。フリースクールには好奇心が高いがゆえに周りになじめない子供たちが通っており、土井さんはそこである小学5年生の男の子に出会った。簡単なゲームやサイトを作れるほどプログラミングが得意な彼は「もっと高度なゲームを作りたいけど、やり方を教えてくれる人がいなくて挫折してしまった」と話していたという。土井さんがプログラミングを少し教えただけで予想以上に喜んでくれたのが印象的で「プロを紹介したらこの子はどんなに成長するだろうと胸が躍りました」と振り返る。

 

 「努力の天才」という言い回しがあるが「実際のところ、一人一人の能力には努力量だけではなく、環境の影響も大きい」と土井さんは話す。例えばアインシュタインは、叔父から数学や化学を教えてもらったおかげで15歳で解析幾何学の問題を解けるようになった。またスティーブ・ジョブズは子供の頃、米企業・ヒューレット・パッカードのエンジニアが近所に住んでいて、よく遊びに行っては電子工作を教えてもらっていたという。今も昔も天才は、若い頃から自身の好奇心をサポートする環境に恵まれていたのだと知ったことが、現在まで土井さんの活動の支えとなっている。

 大学で知り合った友人と会社を立ち上げた当初は、運営について何も分からないところからのスタートだった。どういう言葉を使えば顧客層の心に突き刺さるか、どのようなサービスにすればもっと使いやすくなるかなど、考えるべき課題は常に山積み。メンバー間で意思疎通がうまくいかず苦労した側面もあったという。しかし「自分のやりたいことが少しずつ形になり、外部の人が共感してくれるようになったことで自信をもてるようになりました」。

 

 家庭教師マッチングサービスとはいえ「DREE」がサポートしたいのは子供だけではない。「周りから異才と思われているために居場所がなくなってしまった人もいるはず。そういう人材を拾い上げ、教育者としての居場所を提供したいです」。現在は「異才の家庭教師」として、またインターンでエンジニアとして共に活動してくれる社会人や学生を募集中だ。「環境により可能性がつぶされている子供たちの才能を開花させ、世の中へと羽ばたく手伝いをしたい。そんな思いに共感してくれる方がいれば、ぜひ私たちと一緒に活動してほしいです」

ご興味を持った方、話だけでも聞いてみたいという方は、以下のURLのお問い合わせからご連絡ください。マインクラフト、地形図、ドッグサイコロジー、魚の集団行動などなど、分野を問わず様々な依頼が来ています。「研究でOOをやっていて詳しい」、「サークルでOOをやっていて極めている」、「高校時代にOOを極めて東大に推薦で入った」などなど、自分の強み・知識を活かしたいということを募集しています。

https://goo.gl/WBGZTL

 

教育学部4年・土井皓介(どい・こうすけ)

(合同会社NEXCITE代表)

 

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