COLUMN 2019年4月19日

【教員の振り返る東大生活】小関泰之准教授 エレキギターに魅せられて

 光を駆使する生体イメージング法やレーザー光源技術の研究を行う小関泰之准教授(工学系研究科)。研究の原点である東大での学生生活を振り返り「学生時代に心残りに思うことはないです」と話す。他大学で研究をした経験もあるが、研究の質や学生の意欲が大きく違うとは感じなかった。それ故に、東大だけが入る価値がある大学とは思わない、と前置きし「東大にいる面白さは、並み外れた人に出会えることですね。それに何より、東大で電子工学の基礎から研究の進め方までたくさんのことを学んだからこそ今の研究ができる、そのことは大変感謝しています」。

 

駒場祭にてエレキギターを手にする小関准教授(左)。右の女性は結婚前の妻(写真は小関准教授提供)

 

 今は研究に身を入れる小関准教授だが、学生の頃から勉強一辺倒だったわけではない。駒場で特に力を注いだのは音楽系サークルの活動。今はなき古びた旧物理倉庫でエレキギターを弾いていた。当時の仲間とは今でも交流があり「音楽のことだけでなく、組織の中での人間関係などさまざまな人生勉強をさせてもらい、ありがたく感じています」。

 

 幼い頃から電子工作やパソコン、エレクトーンに勤しみ、小学生の時の自由工作ではFMラジオを作るほどの電機好きだったという小関准教授。進学振分け(当時)時に迷いはなく、工学部電子工学科(当時)に進学した。電気系の先端研究については何も知らなかったが、電気分野でしか自分の強みは活かせないのではと思い込んでいたという。「分野を選ぶ際、自分の性に合うかは大事だと思います。例えば私の場合は電子工作が好きなので、いまだにはんだごてを握ると気持ちが高ぶります」

 

 学生時代に後悔はないという小関准教授も生活面では苦労した。親が関東に転勤する3年生までは初めての一人暮らしをしたので、部屋は散らかり生活が荒れていった。

 

 東大出身者として小関准教授から東大生に伝えたいことは三つある。まず、大学生の頃は自分を見つめさせられる難しい時期であるから、困難があっても悩み過ぎず「今は難しい時期なんだ」と思って気持ちを保ってほしいということ。次に、周りの優秀な人を憧れることはあっても自分と比べ過ぎないこと。最後に、得意分野を伸ばしたり苦手分野を克服したりすることがこの先必要になると心に留めておくこと。これらは一人一人が持つ大きな力を生かす上で大事だという。「大学で自分の専門分野を究めておくことはお勧めします。自信になるし、それを武器として他分野でも活躍できる機会が広がります。また、各人各様の経験をした多様な人が社会にいることは重要です。学生の皆さんには思い思いに経験を積んでほしいです」

(鏡有沙)

***

小関泰之(おぜき・やすゆき)准教授(工学系研究科)

 99年、工学部卒、04年工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。大阪大学助教などを経て、13年より現職。


この記事は、2018年11月8日号に掲載した記事の転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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