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2017年12月27日

【東大の2017年③】総合図書館耐震改修工事 代替措置を実施、サービスほぼ維持

 女子学生向けの家賃支援が新設され総合図書館新館が開館するなど、大きな変化が見られた東大の2017年。論文不正や総合図書館耐震工事に伴う利用制限など、16年に顕在化した問題の清算に追われた年でもあった。東大の今年1年を全6回にわたって振り返る。

 

総合図書館耐震改修工事で利用制限

 

 昨年末から話題となったのが、本郷キャンパス総合図書館本館の利用制限だ。11月下旬のSNS上での告発などをきっかけに、耐震改修工事の影響で同館が所蔵する数十万冊の書籍や学習スペースが1年を超える長期間で利用できなくなるとの疑惑が浮上。学生有志が学習・研究活動への影響を軽減するよう求め、署名活動などを展開した。東大は工事中の代替措置を検討していくとしていた。

 

 17年に入り、東大は1月11日に代替措置の概要を公表。学内施設を学習スペースとして開放し、総合図書館西館に臨時の入り口を設けて開架資料・書庫資料を基本的に従来通り利用できるようにするなど、事前に取り沙汰されていた利用制限より大幅に改善した。3月10日には代替措置の開始時期や学習スペースの代替場所・席数など、詳細を確定して公表した

 

 代替措置に従い、4~5月上旬にかけて安田講堂や山上会館などを学習スペースとして開放を開始した。グループワークや講演会などを行う多目的な空間として7月に開館した総合図書館別館の「ライブラリープラザ」も、工事終了までは学習スペースとして運用される。開架資料・書庫資料の貸し出しや閲覧など西館での代替措置は、5月16日から開始された。

 

 一連の代替措置により、代替措置開始以前とほぼ同様のサービスが実現している。代替措置は来年8月頃まで続く。

 

【東大の2017年】

合格者番号掲示が復活 本郷に受験生の歓声あふれる

女子学生家賃支援が開始 効果には疑問の声も

総合図書館耐震改修工事 代替措置を実施、サービスほぼ維持

2年目の進学選択 再び変更相次ぐ

総合図書館新館オープン 議論に資料保管に

分生研5論文で不正を認定 捏造・改ざんの常態化に指摘


この記事は、2017年12月19日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナル記事を公開しています。

 

 

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